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01 BM助産師がきく!海外出産体験談

今回は、【ドイツで逆子を出産】という体験談です。

ユカさんからお話をうかがいました。

壮絶な体験と、ご本人とパートナーの決断力や行動力が突き動かした体験談の前編です。

こんにちは。海外での出産経験のあるユカです。

今回は今や珍しくなった、逆子の状態での出産、骨盤位分娩についてお話します。

私は長女を34歳で妊娠、35歳の時に産むことになりました。

ドイツ人の夫と二人で、ドイツに住んですでに5年が経過していました。

33週目くらいまでは特に逆子であることを言われず、通常の出産に備えていましたが

突然逆子であるから帝王切開を覚悟するように産婦人科医に告げられます。

すでに高齢出産の年齢に入っており、この先妊娠するかどうかがわからず、せめて経膣で産みたいという気持ちが強かった。またドイツは帝王切開で産んでも産後3日で退院しなければいけないので、開腹した後に短時間での退院には耐えられないと判断した私は、初産で帝王切開になることを避けたかった。そのため助産師や療法士などに話をして色々と運動やマッサージや鍼療法をやりますが、残念ながら治らず。

最後の切り札として、外回転を試みます。

外回転は、母体におなかを膨らませる水分を入れて、体に余裕をもたせた後に

医師が赤ちゃんの頭とおしりを母体のお腹の上からつかんで、無理やり赤ちゃんを回転させる方法。

これで上になっている頭を下にすることが出来ます。

しかしながらこちらも失敗。

その場で、帝王切開の予定日が決められてしまいます。

 

泣きに泣いて、でもやはり帝王切開を避けたい私は、病院からの帰り道でスマホから逆子で出産という

キーワードを入れて、対応してくれる大学病院産科と医師を発見。

すぐに電話をして(泣きながら)事情を説明すると、翌日に骨盤位分娩が可能かどうか診断してくれると医師からの返事がきた。

不安と期待が混じり、寝れない夜を過ごした後に医師のもとにいくと、長女の頭はお尻よりもサイズが小さい(=お尻の方が大きい)ので、骨盤位分娩が可能であることがわかります。医師は私を慰めてくれて、骨盤位分娩をするならすぐに出産予定日に合わせて入院手続きをすると言ってくれます。もちろん、私はその場でサインしました。

(骨盤位分娩が可能なのは、大抵の場合、赤ちゃんのお尻が頭より大きいことが条件とされているようです。逆子なのでお尻が先に出てくるので、頭がお尻より大きいと、骨盤に引っかかってしまい産道を通れないそうです。これは私が聞いた話なので、実際に骨盤位分娩をしたい方は専門医に必ず相談してください)

ファッションリーダー

BM助産師のコメント

ユカさんは、高齢出産で妊娠でこの次の妊娠があるのか…という不安の中、強い意志をもってお産を乗り越えられました。

各国の分娩は、それぞれの国の指針に基づいて行われています。日本においては、「産婦人科診療ガイドライン」を遵守し分娩介助がなされており、骨盤位の場合は、臀位(お尻が下にある)に限り、経膣分娩が可能となります。その際には、医師によるリスクの説明と本人の同意、さらに緊急時に備えて帝王切開の準備を整えた中で行うことが基本となります。

 

出産場所(滞在国か日本国内か)に関するご相談は、年々多くなっております。

外国で医療を受ける際、現地医療者とコミュニケーションを十分にとることは困難を伴いますが、様々なサポートシステムを活用しながらじっくりと検討し、皆様がご自身で納得のいく選択ができることを願っております。

​ユカさんの出産は?その時医師は…

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