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03 BM助産師がきく!海外出産体験談

今回は、【アメリカで不妊治療】をされ、出産されたMさんの体験談をお届けします。

Be Motherの助産師が、Mさんからお話をうかがいました。

日本とは、言語も保険制度も違うアメリカ。どのような苦労があったのでしょうか。お話を聞いていくと、Mさんは、「今だから言えることかもしれないが、苦労もあったが比較的穏やかな気持ちで治療にのぞむことができた」とおっしゃいます。

Mさんは、ご主人のアメリカ駐在と同時に、結婚され、アメリカで新婚生活を始めました。

Mさんは、一時帰国中に友人から色々話を聞き、「妊娠は簡単にできるものではないのか」と危機感を覚えたので、すぐに日本のクリニック検査を予約しました。そして、AMH(卵胞の数)が少ないと診断されました。

そして、一時帰国から戻った後に、アメリカでも再度検査を行い早速妊活を開始。タイミング法と人工授精を一定期間行い、体外受精にステップアップしました。

言葉も医療制度も違うアメリカで、体外受精は大変だなあと想像しましたが、Mさんは、「通院していたクリニック(以下クリニック)のスタッフがとてもフレンドリーでリラックスして通院できました」とおっしゃいます。

クリニックのスタッフは、通院のたびにMさんのその日の気分や体調を気にかけてくれたり、顔見知りになったスタッフは、ネイルや服の変化を褒めてくれたり、ほんのわずかな変化も見逃さず声をかけてくれたそうです。おかげで、気が重くなりそうな通院も、穏やかな気持ちで通うことができたといいます。

 

前向きな気持ちで治療を進めていましたが、時には、うまくいかず、落ち込むことも。そんなときは、妊娠したら暫く食べられなくなるお寿司を楽しんだり、旅行に行ったりして、リフレッシュして、治療に臨んでいたそうです。

 

一方、日本とアメリカの違いに、戸惑われたこともあったそうです。

例えば医師とのスケージュール調整。担当の医師が長期休暇に出てしまい、次の予約までに日程が空いてしまうこともありました。

また、採卵した卵子のグレードについて、日本では医師が患者と相談しながら治療を進めると聞いていましたが、Mさんの通院先では、医師からは、卵子のグレードの話はなく、移植する卵子をどれにするかは医師が決定していました。Mさんは、プロである医師を信頼し、治療を任せていましたが、事前にイメージしていたことと異なる点に、もやもやすることがありました。

さらに、医療保険制度も、日本とは大きく異なります。アメリカでは、勤務している会社が加入している保険会社やそのプランによって保険が適用される範囲が異なるので、どこまで保険でカバーできるのか、自分で調べることがとても大変だったそうです。幸い、Mさんが加入されている保険会社のプランでは、負担が少なくすみましたが、不妊治療は日本でもアメリカでも経済的な負担が大きいことは同じようですね。

 

さて、クリニックでは、診察予約や診察内容、医師の所見、検査の結果、医師や看護師への質問がアプリで管理・確認が出来るようになっていたそうです。これもMさんが前向きに治療に向き合えた理由の1つで、診察内容をいつでも自分で確認できたり、さらにはちょっとした質問もアプリ上でやり取り可能だったので、クリニックへの連絡は、負担を感じることなく進めることができたそうです。

Mさんは、それまでもBe Motherのセミナーに参加されていましたが、採卵3回目を迎える頃、私たちに個別相談を希望されていると連絡をくださりました。なかなか採卵した卵子が上手に育たず、セカンドオピニオンを求めての相談でした。そして、個別相談を行い、3回目の採卵で妊娠に繋がりました。採卵時は全身麻酔で採卵を行いますが、その時もスタッフの温かい励ましに救われたそうです。全身麻酔後のご主人への引き渡しの際には、ハグをして良い結果になるようにと送り出してくれたり、移植した卵がエコーに映し出されると、プリントアウトされた写真にハートマークをつけてくれたりと、心温かく見守ってくれたそうです。

また、Mさんが妊娠した際には、不妊治療当初から診てくれていた看護師さんが、まるで自分ごとのように喜んで下さったそうです。出産時には医師・看護師・ご主人の3人がMさんの出産を補佐し、まさに一丸となって出産に臨んだそうです。お話を聞きながら、本当に心温まる経験だったことが伺えます。

 

最後にMさんは

「日本でも、クリニックのスタッフと気軽にコミュニケーションを図れたり、受診予約や治療の進捗なども、アプリやチャット機能でできるようになると、不妊治療のストレスが減り、穏やかな気持ちでもっと前向きに治療に取り組めるようになるのではないか」とお話してくださいました。

ファッションリーダー

BM助産師のコメント

Mさんと私たちBMスタッフとの出会いは2020年12月でした。アメリカで不妊治療中のMさんご夫妻のお話を聞かせていただきこちらも学ぶことが多くあり、また私共の活動課題も教えていただいたケースです。その後も不妊治療のステップアップについて、また本帰国に向け、アメリカから凍結胚移送の病院探しなど不妊認定看護師(Be Mother専門アドバイザー)とオンライン個別相談をいたしました。

 

今回の体験談ではアメリカ事情や保険制度のことそしてポジティブにサポートしてくれた病院スタッフに方々の様子。そして無事お子さんが産まれ勇気や希望をもらえた方も多いと思います。しかしここまでのご夫妻の道のりは決して平坦ではありませんでした。

夫婦で支えあい強い気持ちで乗り越え来られました。

現在Mさんの子育ての様子をお聞きするたびBMスタッフも全員心から嬉しい気持ちです。

貴重なご体験の共有を、Mさんありがとうございました。

 

海外にて不妊治療をされる場合はまずは保険会社の方などにサポートしてもらい言語の壁を乗り越え病院探し、検査、医療専門用語が含まれた説明を受け治療を進めていくことは精神的にも体力的にも日本で治療を受けていく場合と違い大変な労力になります。

現在も多くの方々からも海外で治療を進めるにあたり個別相談をお受けしております。

見えないゴールに向かうために孤独や不安を抱えているご夫妻もいらっしゃいます。

今現在受けている治療はこのままでいいのか、日本の医療事情、治療の進め方など

日本語でお話できることはとても安心するとご感想いただいております。

私たちスタッフも自己研鑽しこの活動は継続していきます。

皆さんご相談お待ちしております。

Mさんが抱いていた危機感、不安をBMスタッフと共有し、現地の医療従事者とご夫婦一丸となって素敵な結果となりましたね。

 

これからもBe Mother助産師がきく!シリーズでは、様々な海外体験談をうかがっていきます。

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​次回海外出産体験談/南半球編

近日公開予定

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